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死にたくない・・・! I don’t want to die….!
「僕は何でここに居るんだろう?」
それが僕が始めてここで発した言葉だった。
テニス部に入りたかったのは中学校で先輩に憧れたからだ。
「僕は先輩みたいに背が高くないのでマネジャーに成るです。」
僕の言葉に先輩は只、煙を空に向かって吐いた。
地区大会でとある少年を僕の不注意で起してしまった。
彼は背も僕と変わらない1年生だった。
「君は越前屋くんの事を知っているですか?」
少年は一瞬だけ躊躇した様だが詳しく彼について教えてくれた。
「左利き、オールラウンダー、150cm・・・。
僕とあまり変わらないや、身長。」
少年は少しムッとした表情で僕の書いたメモを見ていた。
「越前〜!!」
『越前?そういえばこのジャージ、青学の・・・。』
「身長はテニスに関係ないよ。」
亜久津先輩は彼に負けてしまった。
そして先輩は部を去った。
「先輩、僕はテニスを始めたばかりです。
まだ死にたくありません・・・。
こんなにヘタクソな僕ですけど、まだ上手くなりたいです。」
「俺に何が出来る?お前を逃がす事か?
それは無理だな、俺達はもしここから逃げられても
日本では暮らせない。
そんなこと皆、百も承知だろう?」
涙で先輩の顔が見えない、何も考えられない。
「これが運命だ、誰にも変えられねぇよ。
お前がどんなに望んでも、な・・・・。」
先輩は戦うのだろうか?僕の心には何の答えも無かった。
彼は無関心な顔をして歩き始めた。
「太一、殺し合いになる事ぐらい考えて俺に
付いてきたんだろうな。
俺は一歩も引く気はない、例え誰であろうと。」
僕は途惑った、先輩が僕の事を疑っているのだと。
先輩は誰も信じないのだと。
「先輩は殺し合いをする事に賛成なんですね、やっぱり。」
「そうだな、俺みたいな・・・
どうしようもない連中が居る限りこの制度は無くならないだろうな。
でも退屈しないで済む、俺はこの世の全てに絶望していたからな。」
「先輩は何でも出来るすごい人です、僕には到底出来ないことも
簡単にやりこなす憧れの人です。
それだけ伝えて置きたかったんです。」
僕は先輩から離れた、彼が何に絶望していたかは解らないけど
僕には憧れの先輩のままで居て欲しいから
白い学ランが緑の葉っぱから浮いている、
殺されたくなければ着替えるべきかもしれない。
でも僕は彼には伝えなかった。
だって僕は死にたくないから、彼が死んでも僕には
関係ない、だって彼は戦うことを宣言したのだから。
僕は緑のジャージに着替える、これが最大の僕に出来る
戦いの仕方、最高に弱い身の守り方。
弱虫な僕にはお似合いの戦い方。
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