もう一度 ONCE AGAIN

 

 

 

二年前のBRプログラムに参加し、優勝していた俺はこのプログラムが

 

何のために行なわれるのか、理解できていなかった。

 

 

 

「では、検討を祈る」

 

 

 

俺は仲間と一緒に行動していた。

 

その方がより安全だからだ。

 

それに序盤で仲間を裏切るような馬鹿はいない。

 

俺はそれを知っていた。

 

前のプログラムの時は、そうだった。

 

 

 

「真田!!」

 

 

 

声を上げると真田は俺を見た。

 

 

 

「どうした、仁王」

 

 

 

「あっちの小屋、あそこに身を隠さないか?

 

作戦も考えられるだろうしな」

 

 

 

「そうか、じゃあ全員で入るか」

 

 

 

そこは前に仲間を裏切った小屋だった。

 

それを知っていながら、俺は仲間にそこに入ることを進めた。

 

料理に毒薬を盛って、数人の命を殺したところだ。

 

 

 

「・・・なんか気持ち悪いな・・・」

 

 

 

仲間は感付いているのだろうか?

 

ここで人が死んだということに。

 

 

 

「まぁ、何年も使われてないからな・・・」

 

 

 

「そうなのか?」

 

 

 

「あぁ、ここは無人島。政府は毎回、違う無人島を用意するらしいからな。

 

恐ろしいことに・・・」

 

 

 

「・・・恐ろしいか」

 

 

 

俺は真田を後ろからテグスで羽交い絞めにした。

 

 

 

「俺も恐ろしいわ。ここで前に仲間を殺したことがバレるのがな」

 

 

 

血が滴り落ちると、後ろから他の奴らが入ってきた。

 

 

 

「・・・仁王?」

 

 

 

「敗因は、初めにもっと殺さなかったことだ・・・。

 

だからまたここに戻ってきてしまったんだろう」

 

 

 

そう呟くと、俺は非常用の斧を手に、襲い掛かった。

 

殺すのに後輩の頭を何度も殴っているうちに、あとの四人を逃がした。

 

 

 

「・・・俺をここに連れてきた目的はそれなんだろ?」

 

 

 

俺はただここから帰りたかっただけだ。

 

またここに戻されたのは、殺した数が少なかったからだ。

 

 

「また優勝すれば、本当に終わりに出来るはず・・・」

 

 

 

俺は血だらけの身体を、引きずって外を見回した。

 

ここが現実の世界なら、俺は世界一不幸な男だ。

 

なんで、またここにいるのだろう。

 

 

 

「ねぇ、俺・・・ここでもう一度人を殺したんだから、帰らせてよ・・・」