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望み
もう何も考えられないんだよ。
考えると積み上がる死体の山しか思い出せないから。
積み上がった死体の山には俺の仲間も含まれている。
此処には人を殺してはいけないという法律はない。
そして殺さなければいけないという掟がある。
殺さなければ殺される、放棄すれば殺される。
俺は正しい事をしたんだ。
此処の法律は正しいんだ、人を殺す事は正しいんだ。
間違っていない、俺は間違っていない。
自分を正しいと思い込ませるのは簡単だ。
ただ自分がした事を正当化するだけ、簡単じゃないか・・・。
此処に倒れている人の形をした物は殺す為に作られた価値の無い物で
それを殺す事によって俺は生きる価値を与えられる。
それはシミュレーションでそれをクリアすれば俺は晴れて合格する。
俺はそれで此処から解放されて元の暮らしに戻れる。
BR法とは只のシミュレーションなんだ・・・そうだ・・・。
これが終わったらまたテニスを出来るんだ。
全国大会でアイツとまた戦えるの。
だからこれを終わらせなければならない。
「火が綺麗なんだよ。
最後の火が綺麗なんだ・・・・。
何でこんなに綺麗なんだろう・・・。」
俺は火を放った。
死体の山に何度も火を放った。
誰かが泣く声が聞えた気がするけど
気にしている暇なんてなかった。
直ぐに此処から離れたかったんだ。
離れて皆の顔が見たかった。
でも俺はもう皆の顔を見る事はないと気付いたのは
火が大きくなり始めてからだった。 |