反逆の遺伝子

~The Prince of Tennis in Battle Royale~

 

 

 

 

BATTLE.8 真実を受け入れたい

 

 

 

 

 

「ブザー・・・。

 

さっきの奴が学校内に潜入したのか?」

 

 

 

跡部は教室から顔を出して辺りを見渡した。

 

 

 

「跡部、危険だ。

 

此処は皆で固まっていた方がいいだろう。」

 

 

 

南が跡部の腕を引っ張り中に戻した。

 

 

「橘、腕は大丈夫か?」

 

 

橘の周りに座っているメンバーに南が話しかけた。

 

 

「俺は大丈夫だ。

 

ただ掠っただけで後はなんともない。」

 

 

「そうか、よかった。」

 

 

「さっきの監視兵が戻ってきたら消毒液も頼んでみよう。」

 

 

柳が橘の側に座った。

 

 

「それにしても監視の人遅くないッスか?

 

もう20分は経過してますよ。」

 

 

切原は自分の付けていた時計を柳に見せた。

 

 

「そうだな、遅いな。

 

さっき物騒な事があったばかりなのにな・・・。

 

もしかしたらそういう事かも知れない、覚悟しておこう。」

 

 

「覚悟って・・・まさか・・・。

 

死んでるって事ですか?」

 

 

 

切原の慌てぶりに真田が声を掛ける。

 

 

 

「決まった訳ではないが不二の言っていた事が正しいなら

 

それもありうるかも知れないな。

 

不二の様に記憶操作に気付いた者の反逆行為なのかも知れない。」

 

 

 

「政府は反逆者はいらないと排除しようとしている・・・。」

 

 

不二の声に全員が振り返った。

 

 

 「そうしか考えられない。

 

此処にいるメンバーもみんな監視されて生きてきた。

 

だったら何故殺し合いなんてさせられるんだ?

 

達は今までちゃんと生きてきたのに・・・。」

 

 

 

「不二、今はもう・・・。」

 

 

 

手塚が不二を労わった。

 

今、手塚の精神状態は驚くほど安定していた。

 

自分の母親の事を聞いても驚かなかった。

 

 

 

 

「手塚は平気なの?

 

自分の親が政府の人間でも・・・。」

 

 

 

「俺も何処かで母さんが生きているんじゃないかと何時も思っていた。

 

戦争の記憶があるのに俺の身体に傷が無いのに違和感を持っていたからな。

 

俺は戦争で重度の火傷を負い、皮膚移植したと記されていたのにな。」

 

 

 

「手塚・・・。」

 

 

跡部は二人を背後から見つめていた。

 

 

「真実を知りたいと思っている。

 

そして全てを受け入れたい。

 

何故政府がこんな馬鹿げた事をしているのか、真実を知りたいんだ。」

 

 

 

 

手塚の目は輝いて見えた。

 

テニスをしている時の彼の様に。