反逆の遺伝子

~The Prince of Tennis in Battle Royale~

 

BATTLE.65 カルマ

Why do I lonely?

 

 

 

「繰り返される悲劇が、僕たちを包む・・・。

 

例え戦争の起こらなかった、この世界に住んでいてもそれを回避

 

する事なんてできない。

 

何れ、僕が僕を殺しに来る・・・。君みたいにね。

 

でも僕はそれを完成させるしかなかった」

 

 

 

 

不二周助は千石清純の手を組ませた。

 

 

 

 

「君があの世界を嫌う理由はしっていたよ。

 

でも僕あの世界に希望を持っている人間がいる事もしっている。

 

あの世界から、僕が戻ってきたら、僕はここで・・・」

 

 

 

 

不二は言葉に詰った。

 

目の前で倒れている血まみれの千石は、自分と同じ被害者なのだという

 

事実が重く圧し掛かった。

 

 

 

 

「・・・博士は僕たちが殺したんだ。

 

間違っていたから、殺した。

 

でも僕たちの幸せは、幸せのまま・・・持続させたかった。

 

君と僕との意見はそこから食い番っていたんだ。

 

幸せでなくとも、自分らしい人生を・・・。

 

それが何よりも幸せなのだと・・・。

 

反乱が起こったあの世界で、君は強く生きていたんだね・・・千石」

 

 

 

 

 

★★★

 

 

 

 

「・・・痛い。これが現実の痛みなんだ・・・」

 

 

 

跡部景吾はオリジナルの手首にある、火傷の跡と似た場所に

 

カッターで傷を付けた。

 

 

 

「・・・俺があの世界で作った傷と、お前が現実の世界で付けた傷に

 

なんの違いがあるというんだ?」

 

 

 

「・・・何もない・・・」

 

 

 

「俺は現実の世界で傷付きならが、生きてきたんだ。

 

お前という存在を知っていた・・・

 

少しだけ、お前が羨ましかった・・・。

 

お前に全てを奪われた気がして・・・」

 

 

 

跡部は、写真立ての中から、一枚の写真を取り出した。

 

愛犬の写真の裏から取り出された写真は、二人の子供が写っていた。

 

 

 

「・・・双子・・・」

 

 

 

「正しくは双子じゃなく、クローンとオリジナル・・・。

 

この二人の違いは、数ヶ月違いの誕生日と、これから起こる運命だけだ」

 

 

 

写真を手渡されると、跡部は写真の裏を見た。

 

 

 

「お前があの世界へと旅立った日の写真だ。

 

あの世界で、お前は俺を忘れてしまっていた。

 

それでも父や母はお前を忘れてはいなかった・・・」

 

 

 

 

「・・・俺は何ができるんだろうな・・・」

 

 

 

「・・・自分らしく、生きることだろう」

 

 

 

 

 

★★★

 

 

 

 

 

「僕は、誰も信用できません・・・。

 

一番、自分自身が恐ろしい・・・。

 

オリジナルではないけれども、僕は僕です・・・」

 

 

 

 

「・・・観月さん・・・」

 

 

 

 

不二裕太は、側に落ちていたハンカチを拾った。

 

研究所の通路は埃にまみれていた。

 

その所為で、白いハンカチは真っ黒に汚れた。

 

 

 

「ここは閉鎖された研究室です。

 

僕たちはここと一緒に消えてしまうべきだったのかもしれません。

 

それを不二くんは・・・。

 

僕は不二くんよりも、千石くんの方がまともに思えてきますよ」