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反逆の遺伝子
~The Prince of Tennis in Battle Royale~
BATTLE.5 未来の無い者たち
暫くの沈黙と暫くの頭痛で目の前が明るくなった。 「彼らに罪は無い。 ただこれが神さまの決めた運命だっただけのこと。」 切原赤也が見た最初の風景は悲しそうな顔をした 軍服の男の顔だった。 「ここは・・・どこ・・・だ・・・。」 神様に逆らえば俺たちは死んでしまう。 しかし従っても死んでしまう。 逃げ道は完全に閉ざされてしまったのだ。 「赤也、起きたか?」 真田と柳が赤也の周りを囲んでいた。 「何があったんですか? それにここは・・・・。」 「俺達の訓練の場にしては可笑しな処だな。 古い教室なんて・・・。」 柳は教壇の方を向いて呟く。 「ここは戦場でここは戦場ではない。 シミュレーションという訳でもなさそうだ。 これは噂に聞くバトルロワイヤル法なるものなのかも知れない。」 「それって・・・・。 それって兵役でも強い戦士が出てこない時に行う 秘密訓練って事ですか? バトルロワイヤルなんて俺、都市伝説だと思ってました。」 真田は自分の手を見つめた。 「此処は戦場になる場所という事か。 生き残れるのは1人だけ、還れるのか、それとも帰れるのか。」 「嫌ッスよ、俺。 まだ死にたくない、俺死にたくないッス。 だって俺、まだ半分も生きてない・・・。」 俯いたままの赤也に真田と柳は手を差し伸べた。 「お前の気持ちはよく分かる。 誰でも死にたくないのは当然だ。」 「・・・おい、具合でも悪いのか?」 軍服を着た監視員と思われる男が3人に話しかけてきた。 柳は迷ったが人の良さそうな男にタオルとクスリを求めた。 「タオルとクスリを。 今は緊張状態で彼は話せない状態です。 出来れば市販の物でいいので、クスリをいただけると喜ばしいです。 今から始まる戦いに彼にハンデを背負って欲しくないんです。」 「分かった。 鎮静剤入りの物でいいんだな。 タオルは別の奴に頼んでおく、そいつから受け取ってくれ。」 真田は黙ってその遣り取りを見ていた。 「赤也・・・緊張するな、まだ死ぬと決まったわけではない。 生きて帰れる方法を探せばいい。」 赤也はビク付きながらも真田の顔を見つめた。 「帰れるんですか?」 「可能性はゼロではない、不可能ではない。」 その3人の遣り取りを手塚は静かに見守っていた。