反逆の遺伝子

~The Prince of Tennis in Battle Royale~

 

 

 

 

 

BATTLE.44 眠る殺意 BAD BOYS

 

 

 

 

 

「もしも、兄貴が帰ってくるとしたら・・・人を殺してもいいと

 

思うかもしれない・・・」

 

 

 

「それは俺も同じだ。兄貴は兄貴なんだから」

 

 

 

「全てが狂ってきているって事は知ってたけど、もう後戻りできない。

 

だから実行に移そうと思うんだ・・・」

 

 

 

裕太は瞼を閉じたまま呟くと、そのまま眠りについた。

 

隣の自分と同じ顔をした男と共に。

 

 

 

「叔父さん、今日は眠いから眠ってもいいかな?

 

明日は早く家を出ないといけないし・・・」

 

 

 

「周助、明日は学校を休んだらどうだ?」

 

 

 

「それはできないよ。

 

皆、僕を待ってるんだから」

 

 

 

不二は叔父の家に付くと、荷物も二階の部屋に置いた。

 

叔父は不二がクローンである事を知っても受け入れてくれていた。

 

外に出て来た時も、クローンの周助と裕太は家で預かると名乗りでたくらいだった。

 

 

 

「そうか、周助・・・」

 

 

 

「学校はね、僕たち中の人間が会う為に通っているようなものなんだ。

 

だからオリジナルの人間は殆ど学校の来ないんだ」

 

 

 

にっこりと微笑むと部屋の明かりを消して、ベッドへと身体を沈めた。

 

 

 

「おやすみ、叔父さん。

 

明日になったら、きっと全てが始まってると思うから」

 

 

 

その日の朝、不二はいつもより早く目を覚ましていた。

 

眠りについたのが午前2時34分だった為、3時間程度しか眠りにつけなかった。

 

窓の外が明るくなってくると、ゆっくりと身体を起した。

 

 

 

「・・・オリジナルの不二周助は死んだ。

 

それは知った人達はどんな顔をするんだろうね・・・」

 

 

 

足早に顔を洗い制服に着替えると、叔母が料理をしているキッチンへと向かった。

 

いつもの生活と変わらないと不二は思ったが、叔母は楽しそうに料理をしていた。

 

 

 

「あら、周助くん。早いのね」

 

 

 

「えぇ、枕が替わった所為か、早く目が覚めてしまって」

 

 

 

「今日の晩御飯はカレーにするからね。

 

ほら、裕太くんも好きだったかぼちゃ入りカレーね。

 

それとコレがお弁当」

 

 

 

実の母のように扱ってくれる叔母に感謝しながら、不二は食事を始めた。

 

食卓に並んでいるサラダや目玉焼きは自分の家と変わらないと思った。

 

 

 

「いってきます」

 

 

 

「えぇ、いってらっしゃい」

 

 

 

学校に向かう道で、いつもと違う制服の学生が通りすぎると、ふと

 

自分だけが元の世界に戻ってきているのではないだろうかと不二は疑問に思った。

 

そして振り返り、学生を見つめると聖ルドルフの制服が目に入った。

 

 

 

「裕太に観月・・・。

 

どうしたの、裕太ならまだしも観月は寮から学校に行くんだから、

 

こんな道は通らないはずだよね・・・」

 

 

 

「裕太くんから聞きました。

 

不二くんが亡くなったと・・・・」

 

 

 

「あぁ、昨日の事だよ。

 

あれは仕方がなかったんだ・・・。

 

僕たちを外に出すために、寝ずの作業もしていたみたいだし。

 

その為に不眠症になって、薬に頼っていたみたいだから・・・」

 

 

 

観月は一通の手紙を不二に手渡した。

 

 

 

「これはオリジナルの不二くんが、オリジナルの僕に宛てた手紙です。

 

僕はオリジナルの僕に成りすまして、この手紙を受け取りました。

 

この内容はオリジナルには知られてはならない内容だと思うのですが・・・」

 

 

 

「ふ〜ん、観月は僕と君の行動に気付いていたんだね。

 

オリジナル同士で、こんなやりとりをしているとは・・・」

 

 

 

「今日は学校には行かない方がいい。

 

たぶん、大半はオリジナルの僕たちが来ると思いますから」

 

 

 

「まぁ、オリジナルが突然死したんだから、無理もないかも知れないけど」

 

 

 

不二は手紙をポケットにしまい、3人で近くのファミレスに入った。