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反逆の遺伝子
~The Prince of Tennis in Battle Royale~
BATTLE.36 訓練所
Furidashi ni modoru.
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子供達が受けることになる兵役。
その訓練所がこの地球のどこかにある。
それを知っているのはこの地球を作った者、
もしくはこの地球を操っている者に限られている。
子供達はその訓練所の内部にある廃校へと連れてこられた。
前回の兵役もこの訓練所内で行われたが、廃校に連れてこられたのは
彼らが初めてだった。
簡単な訓練と言われていた兵役とは違い、物々しい雰囲気の中で子供達は
一階の教室の後ろの方の床に座っていた。
兵士は教壇と教室の前後に三人配置されている。
右腕にはライフルが掛けられていて、逃げ出せる雰囲気はない。
「手塚くん、これから戦いに行くんだね、あの子たち。
守るために来たけど、不二くんも相当お人よしだよね。
だってあの子たちって僕たちのクローンな訳で、
俺たちが助けたりしても良いものなのかな?
知らないままの方が幸せだってこともあるよ。」
「“このまま、何も知らないまま死んでしまった方が幸せ”か。
いかにも千石らしい考えだな。
それでも戦って貰わないといけないんでね、あいつらには。」
「跡部、それが正しいか何て分からない。
しかし、【あの人】を殺してしまった以上、
ここにあいつらを残して置く訳にはいかないだろう。
プログラムのずれは俺たちでは直せない。」
三人は自分のコードネームを呟いた。
「Seir」「Azael」「Gusion」
このコードネームは不二が考えたものだ。
以前、不二が
「君たちのイメージに合う悪魔を教えてあげる」
と三人にそれぞれ意味を教えたのだ。
「不二くんが言ってた、“幸運を運ぶのは俺もセエレも同じ”だってさ。
俺の幸運はここじゃ終わらないよ。」
「確かに、ここで不二の言う通りして置けば
政府も俺たちには手を出せないしな。」
手塚は二人が雑談するのをただ見詰めていた。
ここに子供達を救出しに来たのは狂ったプログラムと
子供達の命を守るため、それを提案したのは不二周助だった。
自分たちのクローンが実験台にされていることを最初に知ったのは
不二であり、全員にそのことを知らせたのも不二だった。
不二の母親は好意的に実験に参加した。
そのことは幼い不二にも話していた。
「遠い世界に周助がもう一人いるのよ」
それが不二の母親の口癖だった。
幼い不二もその話を聞いて本当に自分がいると知っていた。
しかし、不二はそれと同時に自分の片割れがどのような生活を
しているのかを知りたかった。
そして実行に移す。
研究所に乗り込んだのだ。
被験者家族には住所が知らされているため、
不二が乗り込むのには苦労しなかった。
忍び込み実験室に置かれている大きな球状の物を見詰めると
少しだけ昔のことを思い出した。
「この場所に来たことがある。
何年も前のだけど、確かに覚えてる。」
それは子供達がこっちの世界に来る、3ヶ月前のことだった。
そして不二は博士の血が別の部屋から流れ出ていることに気が付き
慌てて研究所を後にした。
他にも研究員と思われる人物の遺体があちらこちら倒れていた。
まるでこの事件を誰にも知られない為に誰かが関係者を殺しているようだった。
「俺たちを知っている者はいなくなった。
しかし、何故不二はこいつらに拘るんだ。」
「俺たちも命を狙われているのだろう。
【あの人】意外の誰かが、プログラムもいじっているのかも知れない。」
跡部は抱えていたライフルで教室の窓ガラスを狙った。
ワザと橘の身体を掠めるように。
そして三人は実行する。
こっちの世界の不二が他の仲間を誘導してくれることを信じて。
「不二、俺たちに付いて来い。」
「僕はずっと待っていた。
君たちが助けに来てくれることを。」」 |