反逆の遺伝子

~The Prince of Tennis in Battle Royale~

 

 

 

BATTLE.12 こんにちは、私。

I SAID HELLO TO ME

 

 

 

 

「跡部と手塚にそっくりな君達が僕に手紙をくれたのかい?」

 

 

 

不二は彼らに近付いていった。

 

何も恐れずに近付いていった。

 

 

 

「・・・ウソだろ。

 

跡部も手塚も2人もいるなんて・・・・。」

 

 

 

心の底では信じていなかった。

 

でも俺の見た光景はもう後戻りは出来ないことだと静かに暗示していた。

 

 

 

 

「跡部も手塚もそして僕達、全てが2人いるんだ。

 

向こうの世界に全員・・・いるんだ。

 

閉じ込められたのは僕達の方で本当の僕達は・・・・。」

 

 

 

「嘘も真実も無い。

 

俺達は皆、本当の俺達だ。」

 

 

 

もう1人の手塚くんが不二くんの話を止めた。

 

まるで俺達に気を使っている様だった。

 

 

 

「本当に手塚くんにそっくりだ。

 

話し方から性格まで・・・。」

 

 

 

 

そう彼に話しかけると少しだけ微笑んでくれた様に見えた。

 

 

 

 

「他にも仲間はいるの?」

 

 

 

 

怖くなくなっていた。

 

目の前にいる手塚くんは手塚くんで、

 

ずっと前から知っている手塚くんも手塚くんだから。

 

 

 

 

 

「あぁ、俺達は全て・・・。」

 

 

 

 

俺の知っている手塚くんは制服を着ていて、

 

そして知らない手塚くんは学校のレギュラージャージを着ている。

 

これなら間違わずにすむとそんなことを考える余裕さえ出てきた。

 

 

 

 

「跡部くんも本当にそっくりだね。

 

性格までそっくりそうだよ。」

 

 

 

 

「あ〜ん?」

 

 

 

 

「口癖まで一緒なんだ。」

 

 

 

 

跡部くんは俺を睨みつけていた。

 

俺の知っている跡部くんなら

 

『下らない事言ってんじゃねぇ』って怒鳴られそうだ。

 

 

 

 

「下らない事言ってんじゃねぇ。

 

そんな事まで一致するとは限らねぇだろ。」

 

 

 

 

そっくり同じだった。

 

俺の予想が優れていたのか、

 

それとも・・・跡部くんが単純で分かりやすいのか。

 

 

 

 

「跡部くん!」

 

 

 

「何だよ。」

 

 

 

「あっごめんね。

 

俺の知ってる方の跡部くんに、ちょっと・・・。」

 

 

 

 

ややこしい、でもやっぱり知らない跡部くんはジャージで

 

俺の知ってる跡部くんは制服を着ている。

 

 

 

「あれ、もう来てたの?」

 

 

 

振り返ると俺が立っていた。

 

俺の知っているジャージを着ている俺が立っていた。

 

 

 

 

「やぁ、初めまして・・・俺。」