子供達の聖戦

~The Prince of Tennis in Battle Royale~

 

 

 

 

 

跡部景吾の感情

 

 

 

 

 

 

 

宍戸が俺達を裏切った時、俺は何も考えられなかった。

 

誰よりも仲間を大切にしていた宍戸があんな事をするなんて。

 

宍戸とは思えなかった、あんな冷たい声で話すなんて。

 

俺と慈郎を殺さなかったのは気まぐれじゃなかったと信じたい。

 

 

 

 

鳳、あいつは馬鹿な事をした。

 

たとえ守りたいモノでも自分を守りたいと思う人を傷つけたのだから。

 

あの手紙結局渡せなかったな・・・。

 

樺地から託された手紙、鳳の思いの手紙。

 

 

 

 

樺地は最後まで優しい奴だったな。

 

鳳と樺地はどんな気持ちで俺達から逃げていたのだろうか?

 

支配される恐怖、信頼していた奴に殺されるかもしれない恐怖。

 

 

 

 

鳳は宍戸に会わなくって良かったのかもしれない。

 

宍戸、あいつの顔が忘れられない。

 

俺を殺したあいつの顔が。

 

この世の理不尽さに嫌悪したあの顔が忘れられない・・・。

 

仲間を殺してでも手に入れたかったモノってなんなんだろう。

 

綺麗な言い訳と汚い心は俺にこびり付いて取れない。

 

仲間を殺したくない、死にたくない、何も妥協したくない。

 

なんて奇麗事を言っていた俺でもいいんだ。

 

 

 

 

 

 

 

一生懸命に生きてきたんだ。

 

仲間が大切だと俺は今でも思っている。

 

心が壊れようとも俺は何よりも仲間が大切なんだ。