子供達の聖戦

The Prince of Tennis in Battle Royale 〜

 

 

 

 

 

Battle.22 虐殺開始

 

 

 

午後3時

 

突然放送が始まった。

 

 

 

『第二回目の放送を始めます。

 

死亡者、青春学園1年 越前リョーマ、

 

六角中学校1年 葵剣太郎、2年 天根ヒカル、

 

3年 樹稀彦、木更津亮、黒羽清風、

 

山吹中学校 3年東方雅美、南健太郎、

 

立海大付属中学校3年 仁王雅治、以上9名です。

 

 

自殺者がでましたので、禁止区域を設定します。

 

島中心のJ〜M、及び学校付近のKです。

 

ランダムで一人、犠牲になります。

 

ご検討を祈ります。』

 

 

 

 

自殺者が出たという事に乾は反応した。

 

 

 

「先輩、越前の奴・・・。まさか、自殺って事は・・・。」

 

 

「否、それはないだろう。

 

それより参加者は全部で役52人だ。

 

途中で学校から出てしまったから全員は数えられなかったが・・・。

 

その内、一回目の放送で死んだ19人、2回目で死んだ9名・・・。

 

合計28名がすでに死亡している。

 

約24名の中で首が飛ぶ確率は・・・

 

しかし、政府も考えているだろうし。

 

ゲームに乗った奴は殺さないだろう。

 

俺の推測だとゲームに乗っているのは少数だと思う。」

 

 

 

海堂は乾の言葉を聞き入った。

 

 

 

「多分、5人から7人ぐらいだと思う。

 

約24人から7人を除いた人数では確率がぐんと上がる。

 

俺たちの可能性も十分にあり得る。

 

確率は17分の1だ、ロシアンルーレットよりはましか・・・。」

 

 

 

「首が飛ぶ事なんて考えてられませんよ、先輩。

 

ここも禁止区域ですよ、移動しないんすっか?」

 

 

 

乾と海堂は歩き始めた。

 

 

 

 

 

 

「・・・樺地・・・。

 

もしも、俺が死んだらこれ渡してくれるかい?」

 

 

 

樺地は鳳が手渡した小さな紙をまじまじと見た。

 

 

 

「毒の使い方の紙の裏に書いたんだけど、遺書。

 

これ渡して欲しいんだ。」

 

 

「ウス・・・。」

 

 

放送から20分が過ぎた。

 

しかし一向に爆発音はしない。

 

 

 

ブザーの様な放送開始の音が鳴り響いた。

 

 

 

『緊急連絡、首輪を外した者が現れました。

 

それに該当しない者は至急、スタート地点のKの学校にお戻り下さい。

 

繰り返します、首輪を外した者が現れました。

 

それに該当しない者は至急、スタート地点のKの学校にお戻り下さい。』

 

 

 

 

ガサガサと草の根を掻き分けて歩いていた海堂と乾の耳にも届いた。

 

 

 

 

 

『該当しない者が学校に集まり次第、首輪を外した者を

 

空から銃殺します。』